35周年記念発表会

2020年11月8日(日)35周年記念発表会を彩の国さいたま芸術劇場 小ホールにて開催しました。

今年は5年ごとに企画しているピアノ二重奏や八手連弾に取り組みました。

例年のピアノ独奏はそれぞれ個性や持ち味を生かして曲を作り上げていきますが、二重奏は二人の個性を掛け合わせ、全く新しい音楽を創り上げて行きます。表現の仕方もさることながら息遣いですら一人一人微妙に異なります。

どちらか一人に合わせるのではなく、何度も何度も二人がしっくりいくまで練り上げていくと新しい音楽の芽が出て、葉が茂り新しい花が開花します。これが二重奏の醍醐味ではないかと思います。

二重奏やアンサンブルを経験することで演奏の幅が広がり、また皆さんが成長した演奏を聞かせてくれる日が楽しみです。

講師演奏として、森下翔巧先生と宮崎瑞芽先生によるピアノコンチェルトも、とても聴き応えがありました。曲はベートーヴェンの生誕250年にちなんでピアノ協奏曲第1番Op.15第一楽章を演奏していただきました。

演奏を聞きながら自分が弾いているかのように手や指を動かして悦に入っている小さな子供たちの姿が印象的でとてもかわいかったです。

特に今回はコロナ禍に、如何に感染を防ぎながらプログラムを充実させるかで非常に悩みました。そこで例年とは全く異なったプログラム編成にし、全体を第一部・第二部・第三部と3つのグループに分け、入れ替え制としました。

それぞれの部に幼児から高校生。大学生までを配置し、小さな子供たちがお姉さん、お兄さんの演奏が聴けるように配慮しました。甲斐あって、先輩の演奏がとても心に残ったという感想が聴かれました。

感染対策として各部で受付時間を10分ごとにずらして密をさけるようにしたり、マスク着用はもちろん入場時の手指消毒、ステージでも演奏前の消毒、頻繁な換気、休憩時にはドアや手摺りの消毒、入場者数の制限、間隔をとった指定席を設けるなど、徹底しました。

ホール内での移動も最低限に抑え、粛々とプログラムは進行していきました。一方、客席の落ち着きとは打って変わって、ステージでは熱い演奏が繰り広げられ、観客の皆さんを惹きつけていました。


この状況の中練習に励み、完成度の高い演奏を披露してくれた生徒の皆さんに拍手を送りたいと思います。また、無事発表会が終了できましたことに感謝するとともに、ご尽力くださった御父兄の皆さんやスタッフの方々に心より御礼申し上げます。

森下富未

前の記事

教室内ステップ

次の記事

第36回発表会